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「“殺し合った”」
桔梗明日香がポツリと零した。香坂は青い顔をして明日香を見遣る。
國枝は静かに首を振ると「解りません」と素直に答えて続ける。
「ただ、、、聞いた話しでは、死んだ二人の椚カルラもショーの途中に焼け死んだそうです」國枝の表情はいつの間にか真剣になっていた。「そして、久家数馬氏の母親である“久家絵馬”(くげえま)もショーの途中で亡くなっているんだそうです」
「誰からそれを?」蓮實が國枝に聞いた。
「久家数馬氏の弟子である法村俊弥氏からです」國枝が答える。
柊は、やはりな、と思った。
「なんで法村さんがそんなことを知ってるの?」桔梗明日香が聞いた。
「それは、、、」國枝が一度切って答える。「久家数馬氏に言われたそうなんだ」
「“椚カルラが欲しければ私を殺せ”」
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