チコの死

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チコの死

チコは家族同然でした。     そんなチコが体調を崩したのは私が30歳を迎える年でした。    ある日、急にチコに元気がなくなり始めました… いつも『散歩』の言葉に喜んで居たのに、声をかけてもソファーに横たわりあまり反応しなくなっていた。   外でしかしないオシッコも回数が減っていた。   食欲もなく、おかしかった。   その異変が決定的だったのは私が一人で居た時でした。   チコが遠吠えをしました。   いつもしないのに…   いつも居ない洗濯機の側のフローリングの床に横になっていました。   何かがおかしかった。   ふと気付くと、口から泡を吹き痙攣を起こして居るチコが居ました…     私は驚き、頭がパニックになり泣き叫んでました。   父に急いで電話するが、曖昧な対応をされ…ムカツいた私は三女に電話をして助けを呼びました。    一度、痙攣は収まったが、チコはぐったり…   私はタクシーでチコを掛かり付けの病院へ連れて行きました。でも休みの病院からは完璧に拒否されました。   『スイマセン、違う病院へ行くのでカルテだけでも貸して下さい!』と頼んでも、貸してはくれませんでした。   慌てて来てくれた三女と違う病院を捜し、そこへ向かいました。
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