ネトゲータウン

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スピ『ベルの回数と、ボーナスの合算がいいから、打ち続ける(´ω`)』 『ありがとうございます!頑張ってみます!』   みたいなやり取り。    『スピさんていい人ですね(゚o゚)』 そんな風に言われるキャラじゃないのにね。   日記を書いてコメントもらったり。   スレッドにレスして、返事が返って来たり。   ネットて楽しいって思い始めた。 友達もだんだん増えてきてね。書き込みを頻繁にするようになったときには30人くらいになってた。   自分でもスレッドを立ててみたくなって、くだらない内容だったけど立ててみたこともあったんだ。 反応は・・・・・レス7件とか!!!! みたいな感じ。   「15000人もいるサークルなのに・・・・」 いつか、自分で立てたスレッドが伸びに伸びる日を夢見て。 それがネトゲータウンにハマるキッカケ。       ある日 「晃ちゃん、私達さ、二人で家出しない?」 彼女に言われた。   「うん。わかった。二人でどこか行こう。」 迷いはあったのかもしれない。 ネットの世界の友達に言われたこと、胸に刻んだ言葉を少し窮屈に感じながらも、この人と付き合って行こうと思ってたから。 そう答えた。   「じゃあ、部屋とか決めに行こうか!」 嬉しそうに言う彼女を目の前に、   「うん!家具とかも決めないとね!」 僕は自分に言い聞かせるように言った。   本当はすごく迷ってた。 僕の家族は父親、祖母、僕の三人。 なんで母親がいないかって言うとね、僕が一歳のときに父親が離婚したから。 ずっと祖母をお母さんと呼んで、祖母も僕を孫だとは思わず、息子として育ててくれた。   そんな家族だったけど、本当に大事だったんだ。   確かに彼女のことも好きだった。 でも、親を捨ててまで恋愛ってするものなのかわからなかった。   本当は、親のことも彼女のこともうまくいかせたい気持ちだったのに、 それを彼女には言えなかった。   私の家にあんな電話かけたり、手紙出したりする親とはうまくやれないって言われると思ったから。   それもこれも、僕が素直になんでも彼女に話す人間じゃなかったのが原因。   一緒に頑張るっていうより、お尻を叩かれて、引っ張られてみたいな感じだったから。   僕は、だんだんリアルの世界で生き生きできなくなってきた。  
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