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「わたくし達、神々の頂点に立たれていたのは、絶対神・ゼウス様。アーティファクトの異変にいち早く気付いたのはアテナ様でしたが、ゼウス様もすぐに事態を収拾させるために有志を集ったのですわ」
当時のことを思い出すかのように、ヘスティアが語る。
どの神話にものっていない、真実の神話。
「その有志が、わたくしと戦いと知略の女神・アテナ様。荒ぶる戦いの神・アレス様。豊穣の女神・デメテル様ですわ」
守護神であるヘスティアが都を護り。
いかにして収めるかをアテナが提案し。
いかな事態にも対応できるよう戦える者を2名…アレスとアテナを配置し。
収拾後の後始末はデメテルが担う。
効率的な役割分担だった。
「ゼウスってのは、頭が切れるんだね」
これにはアイラも関心した。
「それはそうですわ。そもそも、アテナ様はゼウス様の頭から生まれたのですし…お2人とも、都で1、2を争う知識の賢者でした」
それ故に、ゼウスはアテナを疎んでいた。
いつか自分を越えるのではないか…と。
「ふ~ん」
ヘスティアはいまだに、アイラはアテナの生まれ代わりだと思っているようだが、アイラは関心がないようだった。
……あの夢を見るまでは――。
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