第1章 空から舞い降りた女神①

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うっそうとした森の中に、小さな家が佇んでいる。   早朝。   まだ少し薄暗い中、その家の扉が開かれ、中から一人の少女が出てきた。   外見年齢は14、5歳くらい。 長く伸ばした黒髪を無造作に、後ろで一つに束ね、質素で少し薄汚れたワンピースを着ている。   「ん~、今日もいい天気!」   誰ともなしに独り言を言いながら、背伸びをする。   彼女の名前は アイラ・クレメンス。   ずっと昔からこの森で暮らしている、人間と精霊のハーフ。   ここは、人間が住んでいる世界。 それとは別に、精霊が暮らす世界がある。   一体どうやって知り合ったのが、精霊の父と人間の母が出会い、アイラが生まれた。   昔は精霊側の世界で暮らしていたのだが、昔、ある一人の精霊を中心に大規模な反乱がおき、その中でアイラの父も母も暗殺され…アイラは精霊の世界から追放されたのだった。   それから今までずっと、この森で暮らしている。
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