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アイラの言葉を全く信じていないようだ。
「冗談って…」
「だってアテナ様。つい昨日まで、あんなに平和で活気に満ち溢れていたではありませんか!」
目まぐるしくアイラの脳内は回転していた。
最初はたちの悪い悪戯かなんかかと思ったが、それにしては邪気を感じない。
次はこの自称ガイアの守護神ヘスティアは、頭がおかしいのかとも思ったが…それにしては目がまともだ。
ならば、この女性は本物の女神で、自分を戦いの神アテナと勘違いしているのだろうか…?
しかも、ガイアがすでに失われた都であることを知らないらしい。
「埒があかないなぁ…」
腹立たしげに立ち上がり、アイラは大股で一旦家に入る。
そしてものの30秒で、大きな本を抱えて戻ってきた。
「ほら、目を見開いて見な。ついでに、耳の穴かっぽじってよーっく聞きな!」
その大きな本を開き、ヘスティアに見せる。
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