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宙『ゴメン…姫…』
そう言って優しく髪を撫でながら額にキスを落とす。
「大丈夫だよ」
ダルくて重い体を動かして宙君の温かい胸に擦り寄ると長い腕で強く抱きしめられた。
宙『おやすみ』
その言葉に応えたいのに、応えられずに眠りに落ちていった。
次の日の朝はいつもの様に二人で朝食を摂って会社に向かう宙君を見送った。
朝食の片付けをしていたら電話が鳴り出して、慌てて濡れた手を拭いて電話をとった。
「もしもし」
政『姫…?』
「っ…つか…さ…くん?!」
政『うん。姫、昨日は本当にゴメン!!俺、頭に血が上っちゃって』
「大丈夫だよ…」
政『許してなんて言わないから…。それと俺また、アメリカに戻る事になったんだ…』
「いつ?でも、日本に事務所あるんじゃないの?」
政『急にアメリカで仕事が入って。明日の朝発つよ。それで…できれば今から逢わない?ちゃんと謝りたいし。あんな事して言えた義理じゃないけど……』
少し考えてから、返事をして電話を切った。
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