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「すごく……
よかった……」
女は、火照った身体でまどろみながら、満足そうな微笑みを浮かべてそう言った。
「そう言ってもらえると、素直に嬉しいよ」
私は、ベッドから身を起こして言った。
「あたし、こういうの初めてだったから、ちょっと……ドキドキしちゃった。あなたは……慣れてるみたいね」
「う~ん……そこは否定しないでおこうかな」
「ふふっ。正直なのね」
「……ねぇ」
「なぁに?」
「ちょっと、試してみたい事があるんだけど」
「どんな事?」
「目をつむって」
「なんか怖いなぁ」
「大丈夫だよ。行ったこと無い世界に連れてってあげる」
「ほんとにぃ?」
女は、少しハニカミながら言った。「これで……いい?」
「いいよ。そのまま目をつむってて」
私はベッドから降り、そっと、ベッドの下から“それ”を取り出した。
「じゃあやるよ……
──バイバイ」
「えっ?」
私は、掲げたハンマーを、女の眉間めがけて振り下ろした。
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