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国王が少女にちらりと目をやると、侍女は視線から守るように少女の前へ出る。
「……っ! いいえ、あの方は関係ありません」
「ならお前がわざわざ責任を負う事はない。…私の所に来い」
あっさりと告げられた敵国からの誘いに、侍女は目を見張る。
「…な、何をいきなり。放っておいて下さいと言ったで…っ!?」
もっともな言葉は続きを発することなく、侍女の意識は途絶えた。
手刀を打ち込んで、ふらついた身体を片腕で支えると、国王は自軍が構えている外へと歩き出した。
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