~回想~

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小さい時からァタシの家には夫婦喧嘩が絶えなかった…   父はよそに女を作っては仕事を内緒で休み、借金ばかりが増えて行った…   挙げ句の果てには腹まして、女から我が家に電話が入り、同時期くらいに作った借金も同時に母が知る。     そして突然ケンカが始まる… 並みの口喧嘩ならまだしも、包丁沙汰ばかり…   たった01度、本当に父を刺した時にはビックリした。当時小学生のァタシには何をすれば良いのか分からない…     ァタシがとっさにとった行動は氷を袋に入れた物をタオルにくるみ、恐る恐る血の流れ出る父の傷口を冷やして居た…   父はァタシに一言、 「ごめんょ…ぁりがとぅ」   と言って泣いていた…     ドタドタと争う激しい大きな02つの足音…   怒声と食器の割れる音…   夫婦喧嘩は毎度の事だったが 今思えば、この時ばかりは母も何か起きると感じたのか、   「2階行っとき…」   と言われ弟を連れて二人で2階の寝室へ行った。   泣きじゃくる弟を抱き締め、なだめるケド自分も恐怖から涙が自然と流れてくる…     母が近所に住む弟(ァタシの叔父)を連れて来て、救急車は呼ばずに自家用車で父を病院へ連れて行った。     その頃から『逃げたい。』『早く家を出たい💨』『自由になりたい』と思う様になった…   そして、年月は過ぎ、ァタシは中学生になった。      
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