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ザッザッザッザッ…
少年リュウは黒い髪を風に靡かせながら夜道を歩く
リュウ『…腹減ったな……』
そんな一人言を言いながら夜道を歩いていると両親が死んでから7年間何時も使っている寝所の洞穴に着いた
リュウ『…ふぅ』
リュウは荷物を隣に置き、壁にもたれて座り込む、リュウは外に見える夜空を見上げ、星を見て眼を細めながら呟く
リュウ『…腹減ったなぁ…ん?なんだ…?』
リュウが空を見上げていると突然洞穴の奥から光が溢れる
リュウ『な…なんだ?うわぁぁぁ…』
突然現れた光に飲み込まれたリュウ
リュウ『う…ここは…何処だ…?確か俺は洞穴に居た筈なのに…それに…』
光が消え、リュウが辺りを見回すと、森の中に居た、それに空を見るとうっすら夜が明けて来ていた
リュウ『…何がどうなっている…?』
状況がまるで理解出来ず、何時もと違う感覚に戸惑いを感じていた
リュウ『それより…なんとかこの森を抜けないとな…』
森を抜けようと歩き始めるが、奇妙な気配を感じて時折足を止める、そして歩く…を繰り返していると突然
『キャァァァー…』と叫ぶ声が響いた
リュウ『…あっちか!』
叫び声のあった方に走ると、そこには見た事も無い位大きな熊の様な生き物と見るからに弱そうな女の子が居た、熊の様な生き物ひ女の子に向けて腕を振る、女の子が避けると後ろにある木がへし折れ、音を立てて倒れた
リュウ『…なんだあれは…はっ…あの娘が危ない』
リュウは腰にある小さなナイフを取り出し投げ付ける、ナイフは生き物の背中に命中したが『キンッ』と音がし、弾かれた
リュウ『硬いっ…だが弱気になってられんな…おい熊公こっちだ…』
リュウはわざと大きな声を出し、生き物の注意を引くと、生き物はリュウを認識し吠えた
『グオォォ…』
リュウ『来い…相手になってやる』
リュウは腰に挿した刀を抜き、構えた
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