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教室から出る武人に返事をして、俺たちに静寂が戻った。
「あいつの話長くない?」
「長いだけならいいじゃん。俺たちが話に混ざれないからつまんねーし」
「自分中心に話進めるっていうか…」
へぇ。
武人のこと、少しはわかってきたみたいだ。
そうだよ…。
あいつは変に世話焼きで、平気で裏切って、話がつまらない、どうしようもない奴。
この3日間であいつの世話焼きは見られないけど、かえってそれでいい。
もうじき、あいつは俺に殺されるのだから。
それから俺たちはしばらく遊んでいた。
その帰り道、普段なら武人が働いているファミレスの前を通るのだが、前回のことがあるので、あえて道を変えた。
二度もあいつに裏切られるのはごめんだ。
そう思いつつ、俺はすれ違う歩きタバコをしているおっさんに、力を使った。
あはは…。
燃えた燃えた。
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