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「なんつうかなぁ…車を使った事故死。これは無理。人がアクセルを踏んでいる間は、人が車を動かしているから人為的エネルギーが発生する。
だけど、工事現場で鉄鋼がぶら下がっている。これはOK。地球の引力しか働いていないからね」
なんとなくわかった。
「そして今から3日前の朝に時間を戻す。言いたいことは分かるね?深夜1時58分隼くんが電話をした時間までに、その渡辺武人を殺さなければならない」
「やってやる!」
決意を固めたそのときだった。
「あ、そうそう。言い忘れたけど…もしも期日までに殺せなかったら、僕がアンタをコロスから」
「…!?」
…おいおい。そういうことは先に言ってくれよ。
今までの目付きとは違う。ふざけた態度でもない。
完全に恐怖を感じさせるその眼光は、俺に釘でも刺しているかのように動く事を許してくれない。
「当然でしょ?タダで人が殺せると思った?あはは…」
乾いた高笑いをしてみせるコイツ。
…要は武人を殺せば良いわけだ。
「じゃあ始めようか。楽しい楽しい殺人劇を…」
そして俺は、意識を失った―…...
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