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黒いコートがフワッと揺れる。
グラサンの奥から鋭く睨むその先には、1人の男が立っていた。
男は追い込まれているというのに、不気味な笑みを浮かべ篤樹と柚祁を見ている。
「…貴様、やっと追い詰めたぜ」
「僕が何をし…」
「惚けるか。まぁ、いいさ。聞きたいことは山ほどある。葉美琉のことでな…」
男の言葉を遮り、グラサンを外して鋭い眼差しを向けた。
「まっ、その話は取調室で。ということで逮捕」
ガシャンと音を立て、男に手錠をかけ連行した。
このニュースはすぐに取り上げられ、瞬く間に世の人の耳に入ることになる。
ストーカー殺人事件、真犯人逮捕、と…
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