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柔らかい笑顔を向け、さらにオレンジジュースを一口。
「あたしには泉水と朱夏がついてるもんね」
「そうだよ。何かあってもさあたし達は味方だから」
「うん、ありがとう。ていうか、やっぱり目の前で飲まれるとあたしも飲みたい!」
「だからダメだって」
伸ばした手を翔にペチッと叩かれ、小さく口を尖らせる。
「妊婦という自覚を持て」
「水輝に言われなくても持ってるわよ。あ~、眠くなってきた」
「楓ちゃんも泉水ちゃんも寝ていいよ。片づけはやっておくし」
「それはいいよ、朱夏さん。翔と水輝にやらせれば。私達は寝よう」
静かな怒りに男2人は引きつった表情を見せる。
2人ともやはり泉水には逆らえなかった。
「楓、朱夏さん、寝よう♪」
泉水の満面の笑顔に楓は苦笑いを浮かべ、それでも男2人には何も言わず自分にあてがわれた部屋に入る。
将来は子供部屋になるだろう、今使っている楓の部屋は1人で使うには少し広い。
ベッドに入れば、考えなくていいことを考えてしまう。
(どうして言ったのかな…)
篤樹が聡吏になぜ話したかわからず、どうすればいいかわからなくなっていた。
(会いたい…けど…怖い…)
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