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「うっと…とりあえず、楓さんに怒られないようにきちんと学校行って、進路で悩んで~、気づけば今日になってたみたいな?」
「…ぅおい…」
お茶目に言い放つ聡吏に対し、呆れて顔を押さえる。
「まぁ、学校来てたのは感心だけどな。進路決まったのか?」
「全然♪」
あっけらかんと答え、ゴソゴソと何かをし始める。
「颯希みたいになりたいものでもあったら、すぐに決まるんだろうけどさ。どうしようかなって。就職か進学か」
「俺だってすぐ決まったわけじゃねぇよ。とりあえず楓さんと話してから先を決めれば?」
「うん♪そうする♪」
立ち上がり伸びをし、出かける準備万端になった聡吏は颯希に親指を立てる。
「行くか?」
「行って来る!」
「結局、俺は何しに来たんだか」
ため息混じりに聡吏とともに部屋を出る。
「まぁ、がんばれや」
「颯希、サンキュー」
お礼を言い、玄関先で別れた。
向かうは楓の職場、secret HOTEL。
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