再愛

3/10
前へ
/105ページ
次へ
「うっと…とりあえず、楓さんに怒られないようにきちんと学校行って、進路で悩んで~、気づけば今日になってたみたいな?」 「…ぅおい…」 お茶目に言い放つ聡吏に対し、呆れて顔を押さえる。 「まぁ、学校来てたのは感心だけどな。進路決まったのか?」 「全然♪」 あっけらかんと答え、ゴソゴソと何かをし始める。 「颯希みたいになりたいものでもあったら、すぐに決まるんだろうけどさ。どうしようかなって。就職か進学か」 「俺だってすぐ決まったわけじゃねぇよ。とりあえず楓さんと話してから先を決めれば?」 「うん♪そうする♪」 立ち上がり伸びをし、出かける準備万端になった聡吏は颯希に親指を立てる。 「行くか?」 「行って来る!」 「結局、俺は何しに来たんだか」 ため息混じりに聡吏とともに部屋を出る。 「まぁ、がんばれや」 「颯希、サンキュー」 お礼を言い、玄関先で別れた。 向かうは楓の職場、secret HOTEL。
/105ページ

最初のコメントを投稿しよう!

950人が本棚に入れています
本棚に追加