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(あたしは…本当に必要とされてるの?)
花はそんなことばかり考えながら、弘樹に抱かれた。
「……な…花…花!」
弘樹の声で目が覚めた。
どうやらいつの間にか眠ってしまっていたらしい。
花が眠そうに上半身を起こすと、もうシャワーも浴びて服を着た弘樹が、ベッドの隣に置いてあるパソコンのデスクに向かっているのが見えた。
弘樹はパソコンから目も離さず言った。
「もう服着て帰らないとまずくないか?
終電もうすぐだぞ」
弘樹の言葉に、えっと腕時計を見ると、確かに夜中の12時を回っていた。
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