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「もしもし弘樹?!」
花の声は喜びに満ちたように、一気にキーが上がった。
「…うん、今終わったとこだよ。え…今から?えっと……大丈夫!すぐ行くから30分ぐらいで着くね!バイバイ♪」
そう言って電話を切ると、花は恐る恐る、ゆっくりと由香里の方を見た。
由香里は案の定、眉間にシワを寄せて花をにらんでいる。
「…ごめん!!」
花は両手をパチンと顔の前で合わせ、由香里に謝った。
「もぉまたぁ…?これで何度目のドタキャンよ?」
由香里はもう慣れたといった様子でため息をつき、引き続き着替え始めた。
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