花束の束縛

運命

すると、吹き出すように龍也が笑った。

「それはオヤジに言いたいことなんじゃないのか？
オヤジの気まぐれで期待かけられたり見放されたり。
お前も大変…っ」

龍也の言葉を待たずして、龍太郎が龍也につかみかかる

「龍太郎！」

花の制止もむなしく、龍太郎は龍也の頬を力いっぱい殴った。
龍也は倒れ込み、その上にまたがるようにして、龍太郎が再び龍也の胸ぐらをつかんだ。
にらみつける龍也に、龍太郎は更に強い視線をむける。

「…お前は何も分かってない。
オヤジの気まぐれだと？
本気でそんなこと思ってるのか」

龍也はしばらく黙ってから龍太郎の腕を振り払い、立ち上がった。