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「そぉい!」
そんな声と共に、突然チョークスリーパーを決められた。
誰だ!?
後ろを目で確認すると、同学年の向坂(さきさか)だった。
「んだよコラ!」
必死にチョークスリーパーに抵抗する俺。
「シマ。てめぇいつの間にあんなコを…。」
落胆の声と共に、首を締める力が緩んできた。
ちなみに『シマ』とはココでの俺のあだ名だ。
「は?」
「あれだよ、あの隅にいる子。メチャクチャ可愛いじゃねぇか!
クソ、隅に置けないヤツめ。
うむ。多少ロリ属性だが…将来的に見てかなりの期待が見込める…。」
何を勘違いしてるんだコイツは。
あと変な期待すんな。
「あのな…ありゃ妹だよ。今年で中3になる。」
ピクリ、と体育館全員の男の耳がかすかに動いた。
一瞬、向坂は目を丸くしてから言った。
「そうか。
ところで、ポール重いだろ?
手伝うよ義兄さん」
「誰が義兄さんだ!
っつか露骨だなてめぇは!」
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