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おいどうした。 何だか体育館中の野郎どもが俺と姫瑠、交互に動く視線を感じる。 クソっ!何てロリコン率の高い部活だ! 入学する場所を間違えたか!? 「おい!遅いぞ一年!!」 三年の早良(さわら)部長が声を荒げる。 ある意味助かった…。 「スイマセン!」 急いで片付けて顧問と部長の前に全員で集合する。 部長は一年生を一睨みしと口を開いた。 「お前ら、片付けて中に私語とは腑抜けてるぞ! 特に桐島!」 「は、はい!」 「いや…義弟よ。」 「はい!?」 「妹さんは可愛いな。」 「会話の前後につながりがありません!」 っつ―かあんたもか!? そんな会話もそこそこに、ミーティングは始まった。 来週の練習試合や、明日からの土日の二連休の過ごし方などを顧問が伝える。 一通り伝えたあと、ふと顧問が俺を見た。 「ところで桐島くん?」 「な、何ですか美咲先生」 美咲涼子。 この日学バドミントン部顧問であり、教師達の中のマドンナ的存在。 二十代後半らしい。 モデルのようなスタイルと整った顔立ち、艶やかで透き通った声を持つ。 男子生徒はもちろん、女子生徒からも憧れの的として人気を博している。 趣味、可愛いモノを愛でること。
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