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「ゴリラじゃないよわたしは!むっちゃんはゴリラかも知らないけど!」 「いや、二人とも充分ゴリラやで」 懲りずに亮ちゃんはニヤリと笑い、たつよしを起こして立ち上がった。 ゴリラじゃない!と憤慨するひなたの手を握って止め、待合室に向かう。 「錦戸……一生わたしの敵だ」 「せやろね、よく思うわ」 「あの毒舌はなんとかならないの?ゴリラだけは気に入らないよ!」 むむむ、と力一杯眉を寄せながら歩くひなたを尻目に笑い、俺は歩を進めた。          
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