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「あ、今日こっちから帰るわ。ほなな、マル、久遠」
「ばいばーい」
「また明日ー」
亮ちゃんもたつよしと同じように手を振って、十字路で分かれた。
四人が二人になって、随分静かに感じた(ひなたは亮ちゃんが居るとコントを繰り広げるから賑やかになる)
「ねー、丸山」
「んー?」
「もうすぐ卒業だねー」
「せやなぁ。まだ11月やけど」
「すぐだよ、きっと。11月ももう終わりだし」
早いなぁ、と呟くひなたの瞳はどこか遠くを見詰めていて、俺は然り気無くひなたの手を取ると自分の方に寄せた(何故か儚い表情の彼女がどこかに消えてしまわぬよう、)
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