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「ひなた!」 「大丈夫なんか!」 バァン、と激しい音を立てて開けられたドアを、看護師は煩わしそうに一瞥して病室から出て行った。 「大丈夫、大丈夫!全然たいしたことないよ!」 あはは、と笑う彼女には言葉の通り目立った外傷はなくて、ところどころにガーゼや絆創膏が貼られているだけである。 俺はそれを見て一気に体の力が抜けた。 良かった。 ただそれだけがあった。          
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