水無月

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6月1日 大人になってからは、人前で泣かなくなった。 ただ、“泣かない”だけで“泣きたい”時は沢山ある。 そして“泣かない”努力をする時も。 最近仕事が忙しく、エッセイの更新もままならなかったのだが、そのおかげ?で、修兄のことを忘れかけていた。 確かに仕事の合間に、ふっと想うことはあったが、以前のように四六時中想い続けることはなくなった。 …はずだった。 今日、修兄に逢うまでは。 1ヶ月ぶりの修兄。 前回もそうだったが、今回も突然の来社。 会議から戻ると修兄がいた。 上司だった人と話し込んでいる後ろ姿は、間違いなく修兄。 “話しかけなきゃ” そう思ったのに、足が動かない。 “いつも突然来るから、心の準備ができないじゃん” 話しかけたいキモチとは裏腹に何故か知らんぷりしてしまう。 …ワタシって子供みたい。 全然成長してないね。 こんなの小学生並の行動だよね。 しばらく知らんぷりを続けていたが、ついに修兄が帰る気配。 ホントは、“元気か?”って修兄から話しかけて欲しかったのに… そのまま帰ろうとする修兄。 仕方なく?追いかけた。 話したのは、ほんの10分ぐらいだったけど、好きってキモチが止まらなくなるには十分すぎる時間だった。 修兄のこと忘れるのに、どんだけ時間かかったと思う? それなのに、戻るのはほんの10分!? やっぱり修兄の笑顔、声、なにもかも大好きなんだって、改めて思い知らされた。 なんで修兄なんだろ? なんでこんなに大好きになっちゃったんだろ? いろんな想いが交錯して、ガマンしてた涙が溢れてきた。 泣いちゃダメ。 頭では理解しても涙はドンドン溢れてくる。 人前では泣かないって決めてたのに。
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