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「壱原く…!!!!
何す…やめ…!!!!」
「目瞑れ
口閉じろ」
「っ!!」
陽月輝の唇が
優しく姫梨の唇に触れた
姫梨の心臓の鼓動が激しくなり
陽月輝に静かに伝わっていく
ゆっくり唇を離すと
陽月輝の目の前には
顔を真っ赤に染めた
姫梨の顔があった
「俺、
紫乃には
こういうことしねーから」
姫梨の顔が
ますます紅潮していく
─…壱原くん…って
こんなに
カッコ良かったっけ…?
夕日に照らされた
陽月輝の真剣な顔は
とても眩しく見えて
姫梨は目を細めた
「…壱原くんのばか
こんな歩道のド真ん中で
なんてことするの」
「でも嬉しいんだろ?」
「嬉しくない
恥ずかしい」
「恥ずかしいのは
好きって証拠だぜ?」
「そうなのっ!?」
「姫梨
俺のこと好きなんだね(笑)」
「違 い ま すっ」
陽月輝が楽しそうに笑うと
姫梨の顔にも笑顔が戻った
夕日はそんな無邪気な2人を
ただただキラキラと照らした
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