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「なんだ、意外か?」
時雨は横目でかぐやの顔を覗くといいや、と資料から目を離しくるりと一回転した。
「契約系ってことは、魔獣と契約して力を手にしたんやろ。
私や時雨と違って、天然もんやないから、契約した魔獣を退治しなアカンのやろ?
ケロベロスと一緒に。」
「天然か。確かに、私たちは契約系ではないから、魔獣などには力は借りずとも同じような能力を持っているからな。
天然と言えば、天然なのかも知れないな。」
「それやのに、ただの一般人が能力なんか手に入れる上、せっかく封印されていた妖怪や魔獣が復活するんよ。
無駄に仕事を増やされたようで腹が立つわ。」
「それが私たちA.O.Aの仕事だ。逆に言えば、そいつらがいるからこそ私たちは三食にありつけると言うもんじゃないか。
諦めろ。」
「確かにそうやけどさ。
ケロベロスのせいでどれだけ仕事を増やされたか…!!」
「だから、諦めろ。
文句を言うなら、そのケロベロスに言うんだな。」
時雨はそう言って、ケロベロスとは違う別の資料を見始めた。
「なに見とりますん?」
かぐやは時雨の持つ資料に食いつくと二次元の影に変化しシュルシュルと時雨の元に寄っていった。
「へぇ、ルシファー事件、唯一の死者ですか。」
資料にはラッキーボーイと書いてあった。
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