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中学最後の春
「ハッ…ハッ…ハッ…」
息を切らしながらランニングをする、こんなことをしても今更としか感じないのに…
タッタッ…ザッ!
「ハァハァ…」
2年以上前ならばこれくらいの距離でへばりはしなかった、情けないほど体力が落ちている。
「なにやってんだろ、俺。高校で野球やるわけでもないのに」
俺の名前は桐崎健吾(きりさきけんご)。中学では一年とちょっと野球を経験。身長も平均で細身で非力な俺は、野球は好きでも活躍できる選手にはなれなかった。
「まぁいいや、あとは適当に投げ込んであがろう」
好き…というか憧れのポジションは…ピッチャーだ…。
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