理科室

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あれから約一週間とちょっと。 忘れられないあの空間を浮かべながら生活をしていた。 そんな今日は非常に不機嫌だ。 何故ならおよそ一ヶ月事に訪れる「日直」と言う面倒な役割をやらされる。 日直なんてものはやりたいやつにやらせておけば良いものを……… 不満大爆発だ。 日直の仕事は沢山あって正直、委員会や係の仕事より何より面倒臭い。 日誌を書かなければならないし、朝のホームルームの仕切りをしなくちゃならないし、授業初めと終わりの号令、その他先生の雑用等どうでも良い仕事まで日直だからと言う強制的な理由で自分には必要無いものまで責任を持たされる1日中運の付かない1日を過ごさねばならない。 何故僕が… その日は時間が過ぎてくのが遅くて常に何に大してもヤル気が起きなかった。 授業で先生が書いた黒板の掃除をしなかったと言う理由で酷く叱られた。 意味が分からない。 お昼を過ぎた辺り、窓際の後ろの自分の席でノートに落書きをしながら考えた。 「そうだ!」 一瞬にして少し楽しみな計画を思い付いて顔がにやけた。 時間は過ぎ、掃除をして先生の話を聞き皆が帰って行く 今日は何らかの理由で部活が無いらしい。 皆嬉しそうだ。 そして僕も嬉しい。 僕の計画は実行された。 珍しく教室で日誌を書く。 冷静に文字を書きながらもわくわくした期待で体が震えて文字がグニャグニャしている。 書き終えると教室には数人しか居なくなり皆帰ろうとしている。 僕は日直の仕事を全部真面目にこなし、日誌を先生の机に置くために職員室へと向かう。 見たことの無い緩んだ自分の顔を途中の廊下に飾られた鏡で見た。 恐ろしい位だった。 職員室に向かうと先生はそんなに居ない。 僕は先生の机に日誌を置いた。 周りをちらりと見れば、先生が慌ただしくプリント整理をしていたり、机に座っていたり、それぞれの仕事があり大変なようだ。 僕は気持ちが舞い上がった。 僕は職員室の先生の机の後ろの窓にある鍵が吊るされている所に即座に手を伸ばし見付からないようにさっさと持ち出し、職員室を出た。 作戦成功。 可笑しくなった。 簡単にあの場所に行ける。 飛び上がりながら足早に理科室に向かう。
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