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~セレヌと薔薇園~
きっと生きている理由なんて私にはいつまでたっても分からない
笑うことが苦手だからと逃げ込んだ
不愉快な世界
声に出せず夢も語れず
ただ当たり前を求められた
糸の繋がらない気持ちがぶつかり眼を閉じた
怖がる意味は弱いからだとしか言葉に出来ないけれど
辿り着いたのにまた歩き出さなければいけなくて
出会った運命には鮮やかな世界が巡ってた
足を止める事無く進む
操り人形みたいに
心苦しい時はいつだって真っ赤な空が映ってた
まだ無くすのには早いから幾らでも話をした
何と無くだけどありのまま手探りで空が見えた
だけど平凡で平穏な日常なんて
何処見渡しても来なかったよ
誰にも伝わらないこの痛みさえ今は
狂いそうな程香る匂いにかきけされた
一瞬楽になれるそんな世界で
歪んだ風景が何故かとても切なくて
消えそうな私の姿を包みこむ薔薇の華は
その棘の毒で私を葬ってくれた
終えた光が最期の輝きを灯すから
まるで絵本の中の物語のようだった
初めて涙流れてた
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