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促されるままに式は終わり退場していた。
退場してすぐ誠を探した。
――誠っ…誠っ…どこにいんの?
『柚彌ちゃん!』
後ろの方で尚倖先生の声が聞こえたけど誠を探すのに精一杯だった。
その時…
『柚彌っ!』
――えっ…
後ろを振り向くと尚倖先生と一緒に誠が立っていた。
『ま…ことぉっ…』
思わず涙が溢れ出た。
『どうして誠、ここにいんの!!真奈美は!?
しかもなんで兄弟なの?
私っ…なんのためにここ来たとおもってんの!!
私なんか忘れたくせっ』
私が泣いて言うのを制すように誠は私を抱きすくめた。
『やめてよぉ…』
『ごめん、柚彌っ。
辛い思いさせてごめん。
話しは、全部弘兒から聞いた。
こうやって再会するように俺、兄貴に頼んだんだ。』
誠は柚彌を体から離して言った。
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