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誠はすべてを話し始めた。
『俺、夏休み前に柚彌のこと思い出したんだよ。
柚彌が俺の病室に漫画置いてったあの日、俺柚彌のこと思い出してたんだ。なんで探してた漫画がここにあんだって考えて考えて、考えてたら、柚彌、お前が出てきたんだよ。柚彌への感情も全部思い出したんだよ。
でもすぐには言わなかった。
その前の日に、真奈美と俺は付き合ってたから。
だから俺真奈美に言ったんだ。俺とお前、実は付き合ってなかったろ?って。
真奈美は正直に答えたよ。でも俺は真奈美と付き合っているふりをし続けた。』
『なんで…?』
『真奈美が、言ったんだ。
柚彌の中の私の存在を恨むくらい最低な奴にして、自分のことを忘れ去ってほしいって。
真奈美、後悔してたんだよ。柚彌の事を傷つけたって。
だから真奈美は自分を犠牲にした。』
衝撃的過ぎて、頭が回らなかった。
私は、真奈美を忘れたくなんかなかった。
むしろ、もう一度4人で楽しく過ごしたかったくらいだった。
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