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「隣にはカップルが一組。深夜のマクドナルドでよ、機嫌が悪い俺の目の前でいちゃつきやがる。舌や耳を舐め合ったり、胸に手を置いたりしやがる。二人ともマリファナ吸っててよ、とろんとした目つきで俺を見やがる。俺は煙草を吸った。チーズバーガーとコーヒーが運ばれてきて、ポテトはもう少し時間がかかるって言われた。男が俺の方を間抜けな面で見やがるんだ。こう言った。『調子はどうだいカウボーイ』、女が笑う、『ねえあんた、そんな服何処に売ってるのよ』。お前ら俺のなりを見ろ、何処がおかしい?」
別におかしくなんかないよ、と狐が言った。うさぎの服装は決しておかしくはなかった。ただ昔のファッションだった。うさぎだけじゃなく、みんな一昔前のファッションスタイルだった。僕たちは新しいものを嫌った。
うさぎの服装はというと、舌にピアスを開け挑発的な目つきをした金髪の女がプリントされた白いTシャツの上に、黒く独特なデザインが施されたライダースジャケットを羽織り、所々にダメージがあり、ペンキを撒き散らしたかのようにペイントされているハードなデザインの細身のブラックデニムをはき、靴は黄色と黒のコンバースだった。ラガスの指輪をはめ、髪をシルバーに染め黒いメッシュを入れていた。彼は屈強な肉体をしていたので、そのような挑発的なスタイルは彼にぴったりだった。
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