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僕は自分のペニスが勃起している事に気が付いた。ほらあ、やっぱり遊びたいんだあ、アソコに入れたい? ねえそれとも手でしてあげようか? 口でもいいよ。
僕は二人の女の子に手を伸ばした。もう我慢出来ないんでしょ? アレがしたいんでしょ?
僕の足を誰かの手が掴んだ。さっき殴った老人だった。
お若いの、駄目だ、やるならやってくれ、わしを殺してくれ!
信号機が倒れてきた。
僕は足元に落ちていたガラスの破片を拾いあげて、老人の首をかっ切ろうと思った。
ねえ早くしようよ、私のアソコ、もうビショビショなんだから。
僕はどうすればいいのか分からなくなった。破壊は凄まじい勢いで続いていて、世界の終わりがついに来たんだと思うと、気持ちが安らいだ。
破壊のオーケストラ、力強い炎の旋律、人々の悲鳴が脳の奥まで走り抜けて、僕は白目を剥いて炎の熱さを感じ取り、地獄のような苦しみに悶えた。老人の頭にガラスの破片を突き刺し、その返り血を浴びた。二人の女の子が耳障りな笑い声を上げた。ビルが爆発した。
ねえ、早くしたいでしょ? 何でもしてあげるよ。あなたのしてほしい事何だってしてあげる。
体中にガラスの破片が突き刺さり、血まみれになった犬が僕の目の前を通り過ぎていった。
そのうちに、全ての景色が形を失っていくのを感じた。そして僕は、自分の体が燃えていることや、激しく水を求めていることを、すっかり忘れてしまっていた……。
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