…桜…

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(…にしても今朝のは誰だったんだ?ウチの組がどーのこーの言ったけど……もしかして、ヤーさん!?でもそんなの相手にした記憶はないしな。) 柊二は小さい頃から見た目やら何やらで因縁つけられ喧嘩に明け暮れ、今ではヤクザまで登場する程。 「ふぅー」 公園にあるベンチに座り一服し始める。するとふと目に入った桜の木に目を奪われた。 いや正確には、今もなおその身の生命を削る桜吹雪に目を奪われた。 「春だねぇ。」 ブゥーーーーーーーーーーーン 柊二(なんだこの音? 低周波のような…) ブゥーーーーーーーーーーーン (あの桜の根元あたりか? ………なんだあれは?黒く…歪んでる?) 柊二はその桜の根元にある歪んだ空間に触れた。
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