母様

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「じゅうさんさい」 生温い風、桜が散る コンクリートの地面と会話 朝から誰とも話してない 手の平に載せた小説 耳から流れ込む雑音 あたしがわるかったの? なんて聞けなかった ねぇ、内緒だよ 机も椅子も 無くなってたこと ねぇ、内緒だよ 描きかけの絵が 破られていたこと だってきっと 母様は泣いてしまうし 父様は怒るもの
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