序章

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春――。 晴天に恵まれ、爽やかな春風が心地いい出会いの季節。 「ふわぁあ~」 学校近くの桜並木を、欠伸しながら歩く一人の少女がいた。 平均的な身長に、平均的な体格、どちらかと言えば可愛い部類に入るそこそこの顔。 軽く着崩した制服にかかる、太陽の日に当たって茶色く光る黒髪が、風になびいてサラサラと揺れる。 そんな少女こと小宮 絵梨(こみや えり)は、どこにでもいる平凡な女子高生だ。
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