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新しいクラスと言っても、私達が通う商業科は2クラスしかないため、半分は知ってる顔だ。
担任も去年と一緒らしく、緊張感もなければ新鮮味もない、そんな朝だった。
「ねぇ、聞いた? 新しく来る先生の話」
後ろの席に座っている千尋は、なぜかニコニコ顔。
「知らないけど……」
「もー。そんな興味ないって顔しない! その人、すっごく格好良いんだってさ!」
先程以上に瞳をキラキラと輝かせながら千尋は言うけれど。
――そんなこと言われても興味ないもん。
うっとりと窓の外を見つめる千尋に半ば呆れながら、苦笑いするしかなかった。
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