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君の言う事に間違いは無い。
君が空が泣くと言ったら次の日雨が降るし、怒ると言ったら次の日雷が鳴る。
君が赤い玉が降ると言った次の日は大きな火事で火の粉が散った。
君は何でも知ってるいる。
だからこれも本当なんだろう。
『わたしね、死んじゃうの。明日。』
少し寂しそうな表情をしながらフワッと笑う。
君が死んでしまうのが怖くて怖くて怖くて。
不安と絶望に戸惑いながら僕は聞いた。
「何故死んでしまうの?」
君は少し困った顔をして言った。
『殺されてしまうのよ。』
僕が誰にと聞くと君は目を瞑ってただ、ただ、空を仰いで歌っていた。
(あぁ、ミシェル。逝かないで。)
明日、君はいなくなる。誰かに殺されて。
(あぁ、ミシェル。誰かに殺されてしまうのなら、いっそ...。)
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