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「はあぁ?」   別れを惜しむように静かにざわついている教室に間の抜けた俺の叫び声があがり、クラスじゅうからの視線が集まる。     予想外に響いた自分の声に俺は驚き、口を塞ぐ。       振り返って教室を見渡せば、目を真っ赤に腫らした奴、今まさに涙をボロボロ流している奴、すべての人が俺をシラけた目で見つめていた。       「ご、ごめんなさい……」   俺は頬が急に熱を持ち始めるのを感じながらも、小さく呟いた。         それから、少しずつクラスはざわめきを取り戻し始め、俺はコウとケイタの方に向き直った。
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