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暁の光
混沌の縁に準えて
紅き光野穿てども
暗き空の彼方には
大き強き光あれ
身を捧ぐには狂おしく
仰ぐにそれは高くある
白銀の地を踏み行けど
遥かな霊峰未だ遠く
揺らぐ景色の微笑むは
眠りへ誘う雪乙女
哀しき横顔ひたすら純白く
陽の光には銀に透く
武運を想いさめざめと
泣けども還りはせぬことを
知るとも欲す指先に
落ちる木の葉は音も無く
その感触に戸惑えば
気付かず過ぎ行く四季の風
暁の星影求むども
雲の傘には映らずを
紅月の落ちたる空に居て
誇れや此処の清閑と
平穏に幕の
切れなしを
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