第一章

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ハァハァハァハァ・・・   「ちょっと、キョン!もっとスピードだしなさいよ?だらしがないわね!」   ハァハァ・・煩いぞハルヒ・・荷台に座っているだけのお前には判らんだろうが、さっきから延々と緩い登り坂が続いているんだ・・・。   今、俺は自転車の荷台にハルヒを乗せ、この一見平坦に見える心臓破りの坂道を往年のスポ根ドラマも真っ青なくらいの汗を流しながら登っている。   「しかし、オシリが痛いわね。自転車にも後部座席の必要性を感じるわ。」   勝手な事を。   仮にそんな自転車があったとして、お前は一体だれに運転させる気・・・って俺か。 ああ・・本気で疲れてきた・・・もうマジメに後ろの煩い荷物に取り合うのはやめよう。 感情を捨てマシンになるんだ。 頑張れ、オーバーヒート寸前のエンジンな俺・・・     ところで、俺が何故オーバーヒートでエンジンなのかを説明する必要があるな。   話は、つい先程の放課後の部室へ遡る。
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