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「おっかし~な~…こっちの道だったかな~?」
1人の少年が森の中をさまよっている。身なりはボロボロになったコートを着てフードを深く被っていて顔は見えない。
「キノコの生えた木を右に曲がって…10本目の木を左に曲がって…そしたら街に着く筈なのに…」
そうぼやきながら歩く彼の足元にはキノコがそこらじゅうに生えている。
「う"~腹減って死にそう・・・」
空腹で重くなった足を動かしながらひたすらに道なき道を歩いている彼に遠くから人の声が聞こえてきた。
「…て」
「ん?なんか声が聞こえたような…」
目を閉じて耳を澄ます。
「待…この…」
「やっぱり声が聞こえる。人がいるぞ!!街まで送ってもらえるかも!!」
彼は猛スピードで声のする方に走っていった。
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