短いですよ。

5/5
前へ
/5ページ
次へ
――二年後 私達は今、教会にいる。 鐘の音とたくさんの人々の拍手が二人の結婚を祝ってくれている。 その人だかりのなかに、私によく似た一人の女の子をみつけた。 その娘はゆっくりと私に近づき、優しい笑顔でこう言った。 「彼を幸せにしてあげて下さいね。」 そう告げると彼女はペコリとお辞儀をして、風に溶ける花びらのように消えていった。 突然の出来事に驚いた私は思わず声をあげてしまった。 「キャッ!?」 「どうかしたの?」 「ううん、なんでもない…」 あの娘はもしかしたら亡くなった彼女だったのかもしれない。 だとしたら… 式の翌日。私達は彼女の墓に向かって手を合わせていた。 そして私は、あの娘の分まで一生彼を愛し続けることを誓った。 今、ここから二人の新しい人生が始まった…
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加