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綾の隣には
男がいた
メガネをかけ
スーツを着た青年が
「祐也……あのね…好きな人が出来ちゃったの」
え?
「あたし居酒屋でバイトしてるじゃない?…そこで働いてる人でね…」
え?
「祐也とケンカしたときとか相談のってもらってて……そしたら…好きになっちゃって」
言うな
「祐也には…すごく悪いんだけど…あのね!」
言うなって
「綾と別れてください!!」
あ?おまえ誰だよ
「貴也が…あたしが言うからって言ってるのにおれも行くって言うから」
「おれの…こと嫌い?」
おれの必死に発した言葉だった
「ううん。でももう好きって言うのじゃないんだ……ごめん。ごめんね。」
泣くなよ
「泣くなって…わかったよ…好きじゃないならしょうがないじゃん……幸せにしてやってください」
「…はい。綾…行こう」
「祐也…ごめんね」
バタン
扉と共に
おれと綾の2年間は終わった
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