偽り

3/16
前へ
/240ページ
次へ
週に2回、放課後は3人で集まって1日の出来事やクラスの男子の話が始まるのが日課となっている。 優等生ぶってはいるものの親友達は萌から離れそうにもない。 「少しぐらいいーじゃん」と、強引に誘われるのだ。 「ねぇねぇっ! 聞きたい事あるんだけど、遠藤ってどう思う?」 美奈がポテトチップスを片手に持ちながら話出した。 「そうだなぁー、クラスの中では男前の方なんじゃない?」 先に答えたのは朋子。 一方、萌は (遠藤?あ~、あの口が悪くて態度のデカい奴か!) 1人心の中で呟く。 「確かに男前な方だよね。萌は?」 「遠藤くんって明るくて面白い人だよね。」 美奈の問いかけに心にもない言葉が簡単に口から飛び出した。 「そっかー。いい事教えてあげる! ちょっと小耳挟んだんだけど、遠藤が萌の事好きなんだって!」 はっ? 「えぇー?!マジ?萌、どうする?」 「私、今は誰とも恋愛する気ないから…」
/240ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2282人が本棚に入れています
本棚に追加