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「んっ、あぁ……朝か。」
昨日の夜、アレンは気が動転していて気がつくとテントの中で寝ていた。
上体を起こして左右を見ると誰も居らず、アレンだけ寝かされていたのだ。
『二人とも起きてんのか。それにしても昨日の……。』
などと記憶を思い出していた。するとそこにマナが入って来た。
「あれ、もう起きてんだ。ご飯出来てるからが冷めない内に来てね。」
そう言ってテントを出ようとして背を向けるマナを、アレンは呼び止めた。
「ちょっと待って!え~っと、昨日の事なんだけど…」
そう言った途端、マナは一瞬、ピクンと体を反応させる。
「その、何て言うか……」
「昨日の事が、どうかしたの?」
「あー……やっぱり止めた!今のなしだ。」
「えぇ!?」
まさか言いとどまるとは思ってなかったマナは、訳が分からず声を裏返させる。
「よし、飯だ飯。」
「ちょっと、何よそれ!」
つっかかろうとするマナの手をかいくぐり、アレンはテントを出る。
外ではジェラルドが皿に料理を取り分けていた。
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