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舞い降りた男は全身黒服、薄手の黒手袋。髪は銀髪。瞳は細いサングラスで隠れている。
「お前何者だ?その動きプロだな。」
静かに俊哉に向けて言い放つ。
どの辺から見られていたのか…若干焦るが、きびすを返して返答した。
「それは此方が聞きたいですね。」
その瞬間、男の気配が広くなる。
「………ふん、…まぁいいだろう。とにかくこの男は俺が処理する。女性を助けてくれた事に感謝する。チップだ。それを貰ったら今日の事は忘れて帰るんだな。」
男は俊哉にお札を投げながら言った。
「なっっっ!?」
俊哉が反論する前に男は胸から証明書を見せた。
F…B…I
俊哉はこれ以上関わると危険だと感じ、ここは素直に応じた。
「最後に…良かったら名前を教えていただけませんか。私は高槻俊哉と言います。」
「…………ハイヴだ。」
俊哉は男の名前を聞くと素早く路地から出た。お金は受け取らなかった。
受け取ったのは奇妙な遺恨だった。
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