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………
…………タン
タタン…タンッ!!
俊哉は大きい音で気が付くと、そこは見覚えのある市街地だった。
「何をボサッとしているんだ!死にたいのか。」
後ろから肩を掴まれ強く言われる。
「…ジョンじゃないか。」
「大丈夫か!?今は掃討中だぞ!!銃声で鼓膜でも破裂したか。作戦は1分後だ。」
俊哉の意識を確かめるとジョンは素早く部隊へと戻る。
辺りを見回すと、日本に帰るまで所属していた外人部隊だ。しかも今テロリストの掃討作戦中だった。
経験した事がある。
夢でも見ているのか。
とにかくこの場から離れ、任務に集中する。
銃の弾が壁を這う様に流れて来る中をかいくぐり、敵が潜伏するアジト周辺に走り着く。
直ぐに銃の脚を立て横射出来る様に準備。
一分後、ジョンの部隊がフラッシュバンとスモークで隠蔽しながら突入する。
!!しまっ!!!
一瞬閃光が走り、爆音とともに四方が吹っ飛ぶ。
朦朧とした視界は明るい病室の天井を捉える。
「デジャビュでさえ気づくのが遅いなんて…とんだヘマだな…。」
初任務失敗が俊哉の過去をも抉る。
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