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後ろの座席の少女は品のある立ち方をし、青く腰まである長いストレートヘアーを自慢気にふって自己紹介を始めた。
なぜか彼女のトレードマークである青空のような透き通った蒼い髪には見覚えがあり、急に心臓が高鳴る。
「私は、スノウ。楽しい学校生活を送りたいので、よろしくお願いします」
スノウって良い名前だな、って思えば入学式のアイツじゃねぇか!?
いや、落ち着くんだ。こんな和やかな自己紹介できる可愛らしい子がさっきの殺気を放てるとは思えない。
まずは、本人確認だ。もしかしたら姿背格好が似ているだけでそうではない可能性もある。
オレは体を大きく捻って後ろに顔を向けて、彼女の目を見た。
スノウがオレに気づいたようで目線をずらした。互いの目線は自然と絡む。
スノウはオレを覚えていたようで、急に目の色を変え、入学式に見せた死神の目へと変わった。
……怖い。
スノウも自己紹介を終えて椅子に座り、オレは前にむき直した。
ずっと、スノウが恐ろしくてオレは後の事など殆ど覚えていない。
結論、入学式のアイツはこの後ろにいるスノウとやらだった。
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